伊咲の備忘録

感想、日記、創作… いろいろ書きます

映画感想 「仮面ライダーガッチャード GRADUATIONS」 感想(ネタバレ有) 物語の終わり、そして始まりの予感

【あらすじ】


ついに、宝太郎や九堂りんねたちが、富良洲高校を卒業する日がやってきた。学園生活や、錬金アカデミーでのかけがえのない思い出を胸に、彼らは卒業式を終え、新たなる道へと向かっていく……はずだった。突然、同じ時間が繰り返し流れ、宝太郎たちは、そのループから抜け出せなくなってしまう。この状況を認識しているのは、なぜか黒鋼スパナただひとり。異常な現象が発生した理由は、いったい何か。時間の流れを操っているのは未知のケミーなのか、それとも?やがてスパナが、そして宝太郎たちが辿り着いた、驚愕の真相とは!?


①はじめに

先日映画を見に行く機会があったので、せっかくなので感想を書こうと思います。

一言で言いますと、もうスパナや湊先生が言っていた通り「おめでとう!!!」な作品でした。最初、予告を見た時は正直スパナ死ぬかも?とどうしても思っていました。
ゼロワンのVシネの滅亡迅雷や不破さんみたいな感じで・・・
不破さんは墓の描写がカットされたので分かりませんが。
で、実際本編を見てみると永遠の中でウロボロスとの戦いに挑むも、誰もそれを覚えていないというビターエンド味を感じたんですが戻ってきてくれて良かったです。

滅亡迅雷は自分達の行いへの償い、という想いがあったので、永遠を求めてしまった償いとして・・・ とか一瞬思っちゃいましたが。


②映画の話

という訳で映画の話に入ります。
「ホッパー1の春休み」の方も良かったです。スタッフさんが頑張って動かしてる所も想像すると微笑ましいです。
あと劇場に結構小さい子供がいまして。この短編の最後にループする所で「あれ?」なんて言っていて人が多い映画館で見るのも偶にはありだなと思いましたね。というか自分もちょっと見ていて怖かったです。

で、本編に行きます。
もう最初のシネスコサイズの宝太郎とりんねの桜の下での会話シーンの美しさで一気に引き込まれました。あの桜は時期的に合成だと思うんですがあんまり分からない物で凄いですね。

そして今回、結構環境音しか使われていない静かなシーンが多くて。
スパナがループに気付いていく辺りの自転車が倒れる音、謎の警備員、頭痛の時のSE。底知れない何かが動いている感が劇伴が無い事でホラー味を上げていると思います。
ちょっとセイバーのVシネの「深罪の三重奏」ぽいなと思っていました。

ですが、この映画はガッチャードなのでそこまでホラーなサスペンスには振り切らない。りんねの好きな食べ物のパフェの品名を完全詠唱するスパナ辺りからいつものガッチャード感が出てきて安心感が凄かったです。
宝太郎達のケミー探しも始まり、メインテーマも流れる。これ、提供の時の曲のイメージしか無かったのですがサントラを聞いたら結構好きな曲になりました。

ケミー探しの際の加治木と宝太郎がタイムループに関する話をしていた所の間の空気感、本編のカメドーン回やナインテイル回のアドリブ的な会話が多い田口監督ぽい雰囲気を感じました。環境音多めなのも実相寺監督を勝手に想起してしまい・・・勝手にウルトラマンの不思議回感を感じてましたね。
でも、こういうアドリブ会話の空気感は作品のキャラが生きてる感じがして好きですね。

この映画を通じて思ったのは、本当にスパナの成長でした。勿論みんな成長してますけど。

鉛崎ボルトに謝った事。
そして何よりみんなと離れたくない、と思ってウロボロスを呼んでしまった事こそが彼にとっての変化では無いでしょうか。

みんなの「スパナ戻って来い!」でウロボロスのループを切って戻って来る所でちょっと泣きかけました。ボルトが普通に仲間みたいになっているのは面白かったですが。

「俺は変化を選ぶ!! 別れもあれば出会いもある。その時何があるか分からない……それでも、変化から逃げるのは……錬金術師じゃないだろ!!」

でもってスパナのこの啖呵です。

鏡花さんがウロボロス界に来れたのもラケシスのおかげですし。幼い頃に親を奪われたスパナがこれまで得た物達が彼を助けたような話でした。

湊先生がスパナに「鏡花との結婚、認めてくれてありがとう」といった感じの事を言っていた時、スパナは少し寂しげでした。公式にスパナは鏡花さんに恋心があったと言われていたのもあるでしょう。そして錬金アカデミーでもみんなの卒業という事で物憂げな顔をしていました。

そんな変化を拒んでいたスパナが最後、ウロボロスを倒して結婚式場に登場し、「おめでとう」という言葉を送り最高の笑顔を見せる。宝太郎達の卒業を描きつつもスパナの卒業も描く。
最高の後日談ではないでしょうか。


脚本は大西雄仁さん。
ガッチャードのハイパーバトルDVDの脚本を執筆されていた方です。
入れ替わりの奴ですね。

ですが凄く長谷川圭一さんをリスペクトしてるような感覚を感じました。そもそもの学生生活を終わらせたくない想いからのループ構造や、最後の宝太郎とりんねの「寂しいんだ?」とか「電話しても良いよ?」なやり取りなど。ちょっとダイナゼノンの夢芽ちゃんを思い出しました。

個人的に本放送時のガッチャードは全体の流れというより、個々のキャラクターのドラマが面白かったです。
特にりんねやスパナの初変身回、強化フォーム回、ロミジュリ回、レジェンド回・・・単体のキャラの奮起や覚醒が凄く堅実に上手く書かれているんですよね。なので夏映画ではデイブレイク、今回のVシネではスパナというキャラクターを軸に置いているドラマが短時間に集中しているので非常に味が濃かったです。

 

ただ個人的には戦闘シーンがもう少しあっても良かったかもしれないと思いました。戦闘メインの作品では無いですが。
特にトワイライトマジェード、ヴァルヴァラド黒鋼。
この辺りは本編でほぼ終盤の登場でしたので・・・
従来なら冬映画で最終フォームの活躍は見れたのでしょうが、おそらくもう無いのでそこだけ寂しかったですね。
黒鋼が動く時のメカニカルなSEが好きです・・・

ですが新フォームのヴァルヴァラドGTの活躍自体は良かったです。
レーシングカーモチーフなのもありスピード感のある戦闘演出、そしてファイアガッチャードを踏襲したアンカーを地面に刺して加速を付ける技。
あと細かい所ですが変身時に複眼とかボディラインにクロスフィルター越しのような光が刺す演出、名称が正しく分からないのですが良いですね。特撮で言う川北フラッシュ的な感じのが好きなので。

③終わりに

 

と、こんな感じで感想を書かせていただきました。
お話自体は終わりましたがりんねのイギリスへの留学やケミーとの共生問題もまだ課題が山積みの為、一区切りという感じがして寂しいですが彼らの物語の続きは今まさに現在進行中なのでしょう。

TTFCスピンオフのラケシス外伝も楽しみにしています。
そして願わくばデイブレイクのスピンオフと10周年くらいで同窓会映画、お願いします・・・!DAIGOと北川景子が経営するキッチン一ノ瀬・・